2020年3月10日火曜日

桜梅桃李


アメリカの作家パール・バックは母として、知的障害のある娘を育てた。
 
その日々を、「母よ嘆くなかれ」につづっている。
 
 
アメリカ中の病院を回っていた時に出会った先生に、
 
「お子さんは・・・申し上げますが、正常にはなりせん。
 
この子は、貴方の重荷になるでしょう、その負担に耐える準備をなさい。
 
お子さんが幸福に暮らせるところを、お探しなさい。
 
そのお子さんを置いて、自分の生活をなさい。
 
私は貴方のために本当のことを申し上げているのです。」と・・・
 
 
娘がいなければ、私はきっと自分よりも能力の低い人に我慢できない。
 
あの傲慢な態度を持ちつづけていたに違いありません。
 
娘は私に「自分を低くすること」を教えてくれたのです。
 
 
 
 
ある女性が語ってくれた。
 
脳性まひで生まれ、右半身に障害が残った。
 
それを理由に、どれほどいじめられたか。最初の就職先、
 
「あなたは足が悪いから仕事を頼みたくない」と言われ解雇。・・・
 
 
「きれいな道より、でこぼこ道の方がおもしろいです。だって、
 
つらいと思う時は、成長している証ですもの。」
 
再就職、今は職場の同僚から寄せられる信頼は絶大だ。
 
 
 
 桜梅桃李、一つ一つ色や形は違う。
 
 けれど、どれもきびしい冬をこえて咲く。
 
 
                              感動