2017年2月27日月曜日

教えてくれた

 「トオリヌケ キンシ」  作:加納朋子

 
 
 
主人公の小学生の田村陽は、その日少しだけ学校で嫌な目にあって・・・
 
下校途中いつも見かける「トオリヌケ キンシ」の札を通リぬけてみることにした。
 
 
 
 
隙間を抜けていくと、生垣の向こうには古ぼけた木造の家が・・・、突然現れたのは同級生の
 
川本あずさ。そこは彼女の家だった。
 
学校では言葉を交わしたことのない二人だが、その日から少しずつ交流を深めていく・・・。
 



 
 ある日、あずさが子犬を拾ってそれを家で飼うことになったが、
 


あずさは教室で、陽に「犬に名前をつけよう」と話しかける。
 
あずさと二人で考え抜いた犬の名前がどこにでもある「ポチ」だった。
 
 
しばらく、あずさの家にいっていた陽であったが、クラスが別々になったりして、だんだんと疎遠に
 
なっていく。 陽も5駅ほどはなれた場所に引っ越しもした。
 
 
そして時は過ぎ高校生になったあずさは、「ある事実」を知る・・・・・。
 
彼はひきこもってしまい、誰にも会わないと言って、自宅の部屋から出ようとしない状態になって
 
いた。
 
 
そんなある日、ある女性が陽に会いたいと自宅を訪問していた。
 
「誰にも会いたくない」と・・・。 いつも、突っぱねているのだが、
 
その時の陽の母は、「会いなさい」と強引だった。
 
その女性とは高校生になった川本あずさだった。同窓会で、陽の現状を聞いてやって来たという。
 
 
そしてあずさは小学生の時、陽がいつも家にやってきて友達になってくれたおかげで、助けられた
 
という。あずさは陽と親しくなるまで、病気(家では話すことができるのに、学校や幼稚園といった
 
特定の場面、状況では話すことができない)だったと言うのだ。
 
陽のおかげで、それから抜け出すことができたのだと・・・。
 
 
  
 
 
そしてあずさは、誰でも会いたくないという陽に「人間以外でもあえないのか」と。
 
「クゥーン・・・」
 
あずさは小学生の時に、陽と一緒に名前を考えた犬の「ポチ」の孫犬を連れてきたという。
 
なかなか返事をしない陽に、あずさは孫犬を陽の部屋の中に入れた。
 
その孫犬を陽は抱き、扉越しにあずさは
 
犬の名前を一緒に考えてほしいと陽に伝える。
 
 
そして「ポチ」も元気に今も暮らしていると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 
 
というお話です。
 
 
 
 
 
 
  何気ない日常のふるまいが役立つことを教えてくれた。
 
 
 
 
 





 

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